ひとことでシミ※と言っても、その種類や対処方法はさまざまです。まずはそれぞれの原因や特徴をつかんで正しいケアを選択することが大切です。中には、化粧品だけでは改善されないケースもありますので、その場合には皮膚科医など専門医に相談するのが良いでしょう。例えば、遅発性両側性太田母斑と言われる額や目の周り、頬などに生まれつき現れる茶褐色や青いあざのようなタイプは、日本人に多いと言われており生まれてすぐに発生する場合もあれば、大人になって出てくることもあります。このようなケースでは、化粧品では効果がなくレーザー治療が有効となります。また、脂漏性角化症と呼ばれるイボのように盛り上がったものも化粧品では効果が表れません。
レーザー治療では、皮膚科や美容クリニックなど専門医に診てもらうことが必要となりますが、多くの人が想像するシミ※は、化粧品で改善することのできるものが大半です。それは、代表的な原因である日光黒子、別名を老人性色素斑と呼ばれるものです。これは、もっとも多い紫外線が原因となって表れるもので、主に紫外線が当たりやすい頬骨の高い場所やこめかみにできやすく、大きさは数ミリから数十ミリほどです。平らな丸い形をしていることが多く、黒っぽくて境界線がはっきりわかるのが特徴です。紫外線を浴びて大量にメラニンが生成され、排出しきれなかったためにできてしまうものの代表例です。きちんと対処すれば改善することのできるものでもあります。
一般的なシミ※の多くは日光黒子（老人性色素斑）に分類されますが、この他にも雀卵斑いわゆるそばかすや、肝斑と言われるものもあります。そばかすは、鼻を中心として小さな斑点が顔全体に広がっているもので、遺伝によるところが大きく子どもの頃に発生するのが一般的です。米粒大の大きさで形は不規則であり、色は淡い褐色です。大きくなるにつれてその数が増えたり、紫外線を浴びて色が濃くなってしまうこともあります。また、肝斑は頬骨や鼻の下、額といった場所に左右対称にできる濃淡が均一なもののことで、主に30～40代の女性に現れやすいという特徴があります。主に女性ホルモンが影響していると言われており、閉経とともに消えていきます。これらも化粧品で改善することのできるタイプです。
※ 文中のシミ・そばかすは、「メラニンの生成による、シミ·ソバカスを防ぐ」ことを指します。
